学びのアトリエ通信アーカイブ Vol1
今年も、もうすぐりんご狩りの季節を迎えます。子ども達とのやりとりを書いたものがあったのでご紹介します。
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◆今日は、矢板市外の小学校の一年、二年生の生活課の授業で、りんご狩りが予定に入っている。午前9時半から10時半までで、人数が43名。
いつもなら一箇所に集まって、説明して、食味して、りんご狩りに入るのだが、今日は、りんごを収穫できる木が二本しかないので43名が一度にそこに集まると、込み合うことが予想される。
一時間の予定の中でするのはあわただしいので、どういう対応をしようか考えた。
そこで、学校行事の場合、たいていは班分けしてあるだろうから、班の中で最初に、じゃんけんして、勝った子が代表者でりんごを穫り、残りの子どもはそれを見ている、そして代表した子が穫ったりんごを食味に提供し、同時に、見分け方と、穫り方の説明をしてみようかと思った。
◆これが大成功だった。
一時間バスに揺られてきた子は、じゃんけんゲームの一言にのった。
その上、これまでりんご狩りをしても、私の説明だけでは、なかなか自分で美味しいりんごを選び獲ることができない子が多かったのだが、今回は、自分たちの代表が穫っているのを見て、そして、穫ってきたりんごを観察し、食べてみて、全てのことが一瞬で伝わったような気がする。
◆代表が穫ったそのりんごと、こちらで用意しておいたりんごの味を比べることで、あまり美味しくないりんごもあることが伝わった。
その上、自分たちのりんごをむいて食べてみたいということで、ナイフを使うことにも抵抗無く挑戦していた。また、食べ終わった子から先にりんご狩りが出来るということで、一度に2本の木に集中すること無く、混雑もしなかった。
◆台風一過のようなりんご狩りが終わって子どもたちが帰った後、かみさんが「ひとつだけ心配があるのだけど、美味しくないりんごを穫った子が、皆に責められないだろうか?」と言う。
私は、『それは大丈夫。「その子のおかげで、不味いりんごがあることが分かってよかったね。」「まずいりんごがどんなのか分かったことはすごい。」とフォローしたし、最初に、美味しいりんごと、不味いりんごがあることを説明して、皆に確認したし、その違いを見分けるのはとても難しいことだと伝え、安心してまずいりんごを穫れるような雰囲気を作っておいたから。』と答えていた。
◆話していて、これは、教室で子どもと向き合うときの状況と、とても似ていると思ってしまった。
失敗してもいいという安心を伝えること。まずやってみる事が大切だということ。分かるということと、出来るということは違うということ。
自分で獲るのがけっこう難しいということを体験した子は、「大きいの獲れたよ。」「このりんごは大丈夫?」と聞くことはあっても、他の子と比べて「僕のは大きいけど、おまえのは小さいな」とか「僕のほうが美味しそうだ」などと言う子はいなかった。
◆教室で、子どもたちとどう向き合うかといつも考えているが、私には、りんご狩りを通して子どもたちと向き合う機会がたくさんあるということに気がついた。
それを大事にしようと思う。
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